茨城県北クリエイティブプロジェクト

太平洋まで徒歩0分!海好きなクリエイターにおすすめしたい、海辺のセカンドハウス『うのしまヴィラ』

大自然、おいしいお料理、あたたかなおもてなし、これらは私たちの気持ちを穏やかなものにしてくれる。気持ちが穏やかになると次第に肩の力が抜け、頭にも心にもスペースができ、ふとアイディアが湧いてきたり、ひらめきをキャッチしやすくなったり。あなたにもそんな経験があるのではないだろうか。

今回ご紹介するのは『うのしまヴィラ』さん。「ここに来るとホッとする」と県外からご近所さんまで多くの人が訪れる、まるでセカンドハウスのような、海辺のお宿が日立にある。

西行法師が歌を詠み、海鵜も飛来する景勝地・太田尻海岸

茨城県の北東部に位置する日立市。「日立=工業のまち」というイメージが強いが、東には太平洋という大海原が、西には阿武隈山地の山々が連なり、人々は自然の恵みをたっぷり受けて暮らしている。

そんな日立市の玄関口・日立駅から車で北に向かうこと約8分、太田尻海岸(おおたじりかいがん)と呼ばれる、まるでプライベートビーチのような場所にたどり着く。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA まるでプライベートビーチのような太田尻海岸

かつて西行法師が歌を詠んだと言われるこの海岸は、茨城県北地域の中でも有数の景勝地。間近に迫る太平洋とダイナミックな海食崖に出逢える。また、晩秋から初春にかけて海鵜が飛来する。

どこまでも広がる海と空を眺めていると思考が枠を飛び出し、波の音や風の音が余計なものを削ぎ落してくれるような感覚を味わう。この流木に座って、あるいは砂浜に寝転んで、頭に浮かんできたものをそのまんま真っ白なノートに書き落としていきたいものだ。

自然に寄り添うように在る、あたたかな場所

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 木のぬくもりあふれるうのしまヴィラフロント棟

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 手前に見えるのがユズリハハウス、奥は宿泊棟

そんな美しい海岸に面して在るのが『うのしまヴィラ』だ。敷地内に並んでいるのはフロント棟、宿泊棟、コミュニティスペースであるユズリハハウス。どの建物もウッドベースの作りとなっており、大自然に寄り添うように建っているのが印象的だ。

フロント棟の扉を開けると、館主・原田実能(みのう)さんが今日もやわらかな笑顔で迎えてくれた。原田さんの笑顔は美しい景色でゆるんだ心をさらにゆるめてくれ、思わず「ただいま!」と言いたくなってしまう。

茨城の食材をたっぷり使った創作料理が楽しめるカフェ&ダイニング海音

OLYMPUS DIGITAL CAMERA カフェ&ダイニング海音の様子

ここフロント棟には、海を眺めながら食事が楽しめるカフェ&ダイニング海音が併設されている。海の音と書いて『sea-ne(シーネ)』と読む素敵な名前は、原田さんの奥さまのひらめきから生まれたそう。本当に海潮音が聞こえるのだから、ぴったりのネーミングだ。

朝と夜は宿泊客の食事会場となり、昼間は宿泊客でなくともランチやカフェ利用が可能となる。店内の大きな窓からはクラピア広場と呼ばれるお庭と、どこまでも広がる海と空が見える。思わずついてしまうため息とともに、心に溜め込んだ余計なものも外へと解放される気がする。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 一番大きな窓ガラスにはこんな可愛らしいものも

太田尻海岸の左側にある岩は裸島という名がつけられているらしい。西行法師がここで詠んだ歌の中にも、この裸島という言葉が出てくる。

「こっちから、窓ガラスの海鵜と裸島を重ねて見てごらん」と原田さんが勧めてくれた。どうやら仕掛けがあるらしい。言われた通りある角度から見てみると…どうなるかはご自身の目で確かめてほしい。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 1日限定10食のsea-neランチ

そんな空間でいただけるお料理は、どれもゆるんだ心にじんわり染みわたるやさしい味。ランチで大人気のsea-neランチは、季節の食材を使った10種類のお料理が1品1品かわいらしい器に盛られて私たちのもとに届く。思わずわぁ~と声があがってしまうほど美しい。

調理は主に原田さんの奥さまが担当。洋風のものを和風のテイストで食べてもらおうと、お料理に味噌と醤油の原形である『醤(ひしお)』を使いアレンジしている。最初は味の想像がつかず戸惑うが、これが食べた人だけが知る、うのしまヴィラならではのオリジナルの味となっている。

「茨城は農業立県! 手間ひまはかけても作りすぎず、食材そのものの味を活かすことを心掛けている」と原田さん。それぞれが本来持っているものを引き出すこと、それらを組み合わせて新たな価値を生み出してゆくこと、私たち作り手にとって大事なことを思い出させてくれた。

うのしまヴィラとしての再スタート、人と人がつながり化学反応が起きる場づくりを

OLYMPUS DIGITAL CAMERA館主・原田実能(みのう)さん

館主の原田実能さんは広島県生まれ。奥さまのご実家である旧鵜の島温泉旅館を継ぐため、25年前に日立市へ住まいを移されたそう。今や地元の人以上に茨城を、そして日立を愛する原田さん。

うのしまヴィラは以前「鵜の島温泉旅館」として営業していたが、2011年の東日本大震災の津波で甚大な被害を受け、休業を余儀なくされた。「再建するかしないか悩みに悩んだが、「小さな旅館がやりたい」という息子の言葉に再建を決めた」と原田さん。この自然の景観を守る番人でいたいとの想いもあり、ふたたびこの場所に宿をつくり始める。そして2014年4月24日、うのしまヴィラと名前を改め生まれ変わった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA コミュニティスペースであるユズリハハウス2階の様子

震災で人と人とのつながりの大切さを強く感じた。人と人がつながって、そこから化学反応が起きる場づくりをどんどんしていきたい

そう思った原田さんは、『みんなが集い笑い楽しみつながる集会練』として2階建てのコミュニティスペースを宿泊棟に併設(利用の際には要予約)。1階はコンサートやギャラリー、ワークショップをするにもぴったりなコンクリート土間の多目的スペース。2階はゼミ合宿も可能な畳のお部屋で、ヨガやリラクゼーションイベントの会場としても人気だそう。

2階の大きな窓からは太田尻海岸が一望でき、晴れた日は青い空とキラキラ輝く太平洋が、曇りや雨の日にはどこが空と海の境目なのか分からないやさしいグレーの景色が出迎えてくれる。窓を開けると海からの風が入ってきて、たまに波の音や磯の香りが一緒に運ばれてくる。そんな非日常を感じられる空間で笑顔の連鎖を生み出す何かができたら、そう考えるとわくわくしてくる。

うのしまヴィラとして再オープンしてから、今年で4回目の夏を迎える。

何度でも訪れたくなる、海辺のセカンドハウスとなること目指したい。家族を迎えるような気持ちでみなさまをお待ちしています。

と原田さん。

家でもなく、仕事場でもなく、でもホッとくつろぎながら物思いにふけられる場所があることは、クリエイターにとってありがたいこと。この夏は、真っ白なノートとペンを片手に海辺のセカンドハウスへ。


うのしまヴィラ

所在地 〒317-0052 茨城県日立市東滑川町5丁目10−1
Tel 0294-42-4404
Website unoshima-villa.com/
Facebook ページ facebook.com/unoshima.villa/
定休日 毎週火曜日・水曜日

CAFE & DINING 海音
ランチ 11:30~14:30(ラストオーダー 13:30)
カフェ  13:30〜16:00(ラストオーダー 15:30)
※夏休み期間のカフェタイム 13:30〜15:00(ラストオーダー 14:30)
ディナー 18:30〜(要予約)(詳細はお問い合わせ下さい)

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柴田美咲
ライター、フィットネスインストラクター。1990年、茨城県日立市生まれ。東京の体育大を卒業後、ふるさとのスポーツジムで働くためUターン。2015年よりフリーランスに転身し、フィットネスのレッスンやイベントを日立や大子で開催。また、大好きなふるさとの風景を未来につなぐため、「ひたちのまちあるき」、「まちキレイ隊」を企画・運営。2016年からはライター業に挑戦。大好きな旅について、沖縄や離島、海をテーマに執筆している(「タビヅタイ」にて連載中)。

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