心不全の基礎知識と日常でできる対策

心臓が血液を十分に送り出せなくなる状態を心不全と言います。血液が体に行き渡らないと、息切れやむくみが出てきます。実は、心不全は急に起きるものだけでなく、慢性的に進むことも多いんです。早めにサインに気付くことが、重症化を防ぐ第一歩です。

心不全の主な症状とサイン

代表的な症状は「息切れ」と「むくみ」。息切れは階段の上り下りや少しの運動で息が上がる感じです。むくみは足や足首、時には腹部に現れ、朝起きたときに特に目立ちます。胸の圧迫感や心拍が速くなることもあります。これらが続く場合は、すぐに医師に相談しましょう。

症状は人によって違うので、いつもの体調と比べて「いつもと違う」ことに気付くことが大事です。たとえば、普段は平気なのに急に寝ても疲れが取れない、体重が急に増えたと感じるなどです。

生活習慣でできる予防と管理

心不全のリスクを減らすには、まず食事と運動です。塩分は血圧を上げやすくするので、1日6g以下に抑えると効果的です。野菜や果物、魚中心のバランスの取れた食事を心がけましょう。

運動は無理のない程度でOK。散歩や軽いジョギングを週に3回、30分くらい続けるだけでも心臓の負担を減らせます。体重管理も重要で、BMIが25以上の場合は減量を目指すと心臓への負担が軽くなります。

喫煙は心血管系に大きなダメージを与えるので、禁煙は必須です。アルコールは適量（男性で1日20g程度、女性で10g程度）に留めましょう。

定期的な健康チェックも忘れずに。血圧・血糖・コレステロールの数値は、心不全の予防に直結します。異常があれば早めに治療を始めることで、症状が進むのを防げます。

もしすでに心不全と診断されている人は、医師の指示通りに薬を服用し、定期的に検査を受けることが大切です。自己判断で薬を止めたり、用量を変えると症状が急変するリスクがあります。

結局、心不全は「見逃すと怖い」病気ですが、日常のちょっとした工夫でリスクは大きく下げられます。自分の体の変化に敏感になり、健康的な生活習慣を続けることが、一番の予防策です。