Motion Sickness と Jet Lag の薬を安全に使う方法

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長距離の飛行機やクルーズ、車での移動中に、めまいや吐き気、眠気、時差ボケで体調が悪くなることは、多くの人が経験しています。薬を使えば症状は和らぐかもしれませんが、Motion Sickness と Jet Lag の薬は、使い方を間違えると逆に危険になります。正しいタイミングで、正しい薬を、正しい量で使うことが、安全な旅の鍵です。

Motion Sickness の薬、種類と効果

Motion Sickness には主に4つの薬が使われます。それぞれ効き目、持続時間、副作用が異なります。薬を選ぶ前に、自分の旅の長さと体質をよく考えてください。

  • ジメチヒドラミン(Dramamine):出発30~60分前に服用。効果は4~6時間。67%の人が効果を感じますが、35%は強い眠気を経験します。飛行機や車の短い移動に適しています。
  • メクロジン(Bonine):出発1時間前服用。1日1回で済み、眠気の割合は18%と比較的少ない。効果は60%。長時間の移動で使いやすいですが、効き始めるまでに40分ほどかかります。
  • プロメタジン(Phenergan):25~50mgを服用。効果は強いですが、40%以上が激しい眠気を経験。2歳以下の子どもには絶対に使用禁止。運転や機械操作は服用後15時間は避けてください。
  • スコポラミン(Transderm Scop):耳の後ろにパッチを貼る。出発4時間前に貼り、72時間効果が持続。75%の人が効果を実感。クルーズや長距離ドライブに最適ですが、乾燥した口、視界のぼやけ、高齢者では混乱を引き起こすことがあります。

スコポラミンパッチは、緑内障の人は絶対に使えない薬です。目が痛くなったり、視力が急に悪くなったら、すぐにパッチを剥がして医師に相談してください。また、パッチを外した後も、24時間は眠気や注意力の低下が続くことがあります。運転や重要な判断を伴う行動は避けましょう。

Jet Lag の薬、正しい使い方

時差ボケは、体内時計が目的地の時間に追いつかないために起こります。薬で時計をリセットするには、タイミングがすべてです。

  • メラトニン:0.5mg~5mgを、目的地の就寝時刻の30分前に服用。0.5mgでも十分効果があります。5mgはかえって眠りが浅くなることがあります。西行き(時差が広い)の場合は、朝にメラトニンを飲むと逆効果。東行きの場合は、夜に飲むのが正解です。
  • ゾルピデム(Ambien):5~10mgを就寝前服用。眠りにつきやすく、72%の人が効果を実感。しかし、1.8%の人は寝ている間に歩き回ったり、記憶を失ったりします。飛行機の機内では絶対に飲まないでください。翌日のだるさも4.3%の人に出ます。
  • エスゾピクロン(Lunesta):1~3mg。6時間持続。ゾルピデムより長く効く分、翌日の眠気のリスクがやや高くなります。

カフェインは午後1時以降は避けてください。カフェインの半減期は5時間。夕方のコーヒーで夜の眠りが妨げられ、時差ボケが悪化します。モダフィニルは12~15時間も効くので、朝にしか飲めません。夜に飲むと、まったく眠れなくなります。

薬の副作用と安全な使い方

薬は「効く」だけでなく、「何を起こすか」も重要です。

スコポラミンパッチは、高齢者(65歳以上)で12%が混乱や見当識障害を起こすと報告されています。旅行中に家族と離れ離れになったり、ホテルの部屋がわからなくなったりするケースもあります。高齢者はパッチを避けて、メクロジンやメラトニンを使うほうが安全です。

プロメタジンは、2歳以下の子どもに使用すると呼吸が止まる危険があります。FDAは2006年にこの薬に「ブラックボックス警告」をつけています。子供のMotion Sickness には、薬よりも座席の位置を変える、窓の外を見る、風を当てるなどの非薬物対策が先です。

メラトニンはサプリメントとして売られていますが、薬と同じように扱う必要があります。アルコールと一緒に飲むと、8~12%の人がひどい混乱や幻覚を経験します。旅行先のバーでメラトニンを飲んでワインを注文しないでください。

真夜中の空港でメラトニンを服用する旅人、時計の時差と光の輝きが時差ボケの調整を象徴している。

薬を使わないで済む方法

医療機関は、薬よりもまず「非薬物対策」を勧めています。

Motion Sickness には:

  • 車の場合は前席、飛行機なら窓際の中央座席に座る
  • 本やスマホを見ない。目を閉じるか、遠くの水平線を見る
  • 空腹や満腹は避けて、軽い軽食をとる
  • 生姜キャンディー、生姜茶は、科学的に効果があると証明されています

Jet Lag には:

  • 到着後すぐに現地の時間に合わせて行動する
  • 朝日を浴びる(東行きなら朝、西行きなら夕方)
  • 夜は明るい光を避けて、部屋を暗くする
  • 1日目は無理に眠ろうとしない。疲れていたら昼寝(20分以内)でOK

「薬は最後の手段」--CDCの専門家は、軽いMotion Sickness や時差ボケには、薬の副作用の方が体に悪いと明言しています。薬を使う前に、これらの方法を試してみてください。

薬の選び方:あなたに合ったのはどれ?

Motion Sickness と Jet Lag の薬比較
効果 眠気の割合 持続時間 推奨用途
Dramamine 67% 35% 4~6時間 短距離移動、車、飛行機
Bonine 60% 18% 8~24時間 長時間ドライブ、クルーズ
Scopolamine 75% 15%(パッチ) 72時間 クルーズ、海外旅行
Melatonin 58% 5% 4~6時間 時差ボケ、東行き
Zolpidem 72% 15% 2.5時間 夜にしか飲めない、飛行機NG

クルーズで長く過ごすなら、スコポラミンパッチが最も効果的です。でも、口が乾くのが我慢できないなら、メクロジンが安全な選択です。時差ボケで眠れないなら、メラトニン0.5mgから始めてください。ゾルピデムは、緊急時や1回だけの使用に限定しましょう。

高齢の男性がスコポラミンパッチを外そうとして混乱する様子、幻覚と安全な代替策が対比的に描かれている。

よくある質問

Motion Sickness の薬は、飛行機の機内で飲んでも大丈夫ですか?

はい、ただし、薬の種類とタイミングが重要です。ジメチヒドラミンやメクロジンは、離陸の30分~1時間前に飲めば問題ありません。しかし、プロメタジンやスコポラミンパッチは、機内での眠気や混乱のリスクが高いため、特に高齢者や初めて使う人は避けたほうが安全です。機内で眠くなると、非常口の開け方や緊急時の指示が聞こえなくなる可能性があります。

メラトニンは日本で買えますか?

はい、メラトニンは日本でもサプリメントとして薬局やオンラインで購入できます。ただし、医薬品ではありません。厚生労働省は、メラトニンを「健康食品」として管理しています。効果や安全性は個人差が大きいため、初めて使う場合は0.5mgから始め、2~3日間様子を見てください。1日1回、就寝30分前に服用するのが基本です。

スコポラミンパッチを貼る場所はどこですか?

耳の後ろ、髪の生え際の少し下の乾燥した皮膚に貼ります。耳たぶの下、耳の後ろの骨のすぐ上あたりです。貼る前に、皮膚を清潔にして乾かしてください。湿っていると、パッチがはがれやすくなります。貼った後、1時間は触らないでください。洗髪や入浴のときは、パッチの上から水をかけないように注意してください。

Jet Lag の薬は、子どもにも使えますか?

メラトニンは、5歳以上の子どもに低用量(0.5mg)で使用されることがあります。ただし、小児科医と相談したうえで、短期間だけ使うのが望ましいです。ゾルピデムやプロメタジンは、子どもには絶対に使わないでください。代わりに、就寝時間の調整や光のコントロールで対処しましょう。子どもは体内時計が柔軟なので、薬を使わなくても3日ほどで慣れます。

薬を飲んだあと、運転はいつからできますか?

薬によって異なります。ジメチヒドラミンは6時間、メクロジンは8時間、プロメタジンは15時間、スコポラミンパッチは24時間は運転を避けてください。特にスコポラミンは、パッチを外しても24時間は効果が残ります。海外でレンタカーを借りるときは、薬の服用をやめてから1日以上経ってからにしましょう。眠気は自分では気づきにくいものです。

次にやるべきこと

次の旅行で、薬を使う予定なら、今から準備を始めましょう。

  1. 自分がどの薬を使うか、医師や薬剤師に相談する(特に持病がある人)
  2. 薬を日本で買うなら、日本語の説明書を読む。英語の説明書だけでは誤解する可能性がある
  3. 薬の服用時間をカレンダーに書き込む。目的地の時間と日本時間の違いを計算する
  4. パッチは、旅行の4日前に購入して、自宅で試し貼りしてみる。皮膚にかぶれがないか確認する
  5. メラトニンは、旅行の1週間前に少量試して、体の反応を確認する

薬は、旅を快適にするための道具です。でも、それを使うのが「安全」かどうかは、あなた自身の選び方と使い方次第です。体の声を聞いて、無理をしないことが、本当の「旅の準備」です。